独立診断士のリアル

2018年5月に中小企業診断士として独立。仕事や収入のことなど。

診断士になってはじめての民民契約~ものづくり補助金の仕事~

今日は私が診断士になって初めてとれた民民契約について書きます。

独立後すぐには顧問契約をとるのは難しいです。

なので普通は診断士協会などから紹介される公的業務が中心になります。

公的業務は有難い仕事ですが、サラリーマン時代の延長という雰囲気は否めません。

やることはほとんどお膳立てされていますし、報酬もそれなりです。

一方、民民契約を獲得するためには、マーケティングからコンテンツ作りまで全てを自分自身で行う必要があり、完全に自己責任です。そして、やったことに対するリターンが全て自分のものになります。なにより、仕事がとれたことやクライアントに感謝されたときの達成感がひとしおです。

前置きが長くなりましたが、以下に、私が行ったものづくり補助金の申請業務について書きます

 

 

ものづくり補助金とは

中小企業の技術革新や新サービス開発を支援する補助金で、正式名称を「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」といいます。この名称は毎年微妙に変わります。中小企業は設備投資に対してかかった費用の3分の2の補助金を得られます。ただし企業規模によっては2分の1、上限は1000万円です。事業計画の実現性が審査され、採択率は例年40%~55%です。採択されるためには、事業計画書の書き方にそれなりのテクニックが要求されるので、診断士に申請代行の需要があるというわけです。

ものづくり補助金の申請業務をしようと思った理由

実務補習のときにお会いした先輩診断士の方から「ものづくり補助金は儲かる」と聞いたことがそもそものきっかけです。当時は、補助金上限が3000万円の時代でしたから、成功報酬を10%とすれば300万円のフィーが発生するわけです。事業計画書の作成に慣れていれば1週間ほどでできますので、5件手掛ければものづくり補助金の仕事だけで1500万円の売上を獲得できるということです。今年度からは上限が1000万円に下がってしまったので昔ほどのフィーはとれませんが、それでも生産性が高い仕事であることに違いありません。

そもそも仕事のノウハウを持っているのか?

私は、ものづくり補助金の仕事をしようと思った時点で事業計画書を書いた経験が一切ありませんでした。ものすごい見切り発車です。そこは、前職に関連した業界に絞っていたのでまあなんとかなるかなと思っていました。後述しますが何とかなりました。

準備①~ホームページ作成~

ものづくり補助金の申請業務をしたくてもクライアント(設備投資をしたがっている企業)が見つからなければ何もできません。なので、なにはともあれ集客が第一です。しかしやみくもに集客するのは得策ではありません。診断士ならターゲティングは基本中の基本ですね。私は、前職に関連したある業界にターゲティングしました。そして、その業界に特化した補助金サイトを作りました。ホームページ作りは初めてのことで完全に手探り状態でのスタートでした。コストのことを考えて無料ソフトのWIXを使っておよそ1週間ほどで仕上げました。

ja.wix.com

WIXは、編集作業自体はパワーポイントを編集するのと同じ要領でできるので問題ありませんでした。ただ、コンテンツのライティングには苦労しました。他の競合サイトをコピペするとグーグルからペナルティをくらって検索順位が下がってしまいます。文章力の乏しさに四苦八苦しながらどうにか12ページほどのサイトを構築しました。ちなみに、そのとき参考にしたライティングの教本がこちらです。ためになることがたくさん書かれている上にストーリー形式でとても読みやすいです。

 

WIXはノーマルは無料ですが、SEO向上のためにはプレミアムプランへのアップグレードがオススメらしかったので、迷いに迷った挙句月額1266円のプランを選択しました。これを2年分前払いしたのとドメイン登録手数料か何かで初回に合計35000円ほどかかりました。その後、グーグルアナリティクスやグーグルコンソールなんかを設定しましたが、たまにアクセス数をチェックするだけであまり活用できていません。というか使い方がよく分かっていません。説明が英語なので拒絶反応が起きているのです。ただ、後述しますが、集客はできているのでアナリティクスやコンソールを活用出来ていなくてもあまり問題は無いのだろうと思います。

準備②~FAXDMの送信~

ホームページを作ったからといって、それだけで依頼が来るなんてことはまずありません。そもそも企業はものづくり補助金の存在自体を知らないのでものづくり補助金について検索することがないのです。したがって、こちらから企業にものづくり補助金っていうものがありますよ~と教えてやる必要があるのです。その方法がDMです。私が利用したのはFAXDMです。これの最大のメリットはコストが安いことです。1件当たりの送信手数料は約10円です。デメリットはFAX1枚では盛り込める情報量が少ないということです。この点は、FAXはホームページへの誘導手段と割り切って情報を最小限に抑えることがポイントです。ホームページはDMと組み合わせることで相乗効果が生み出されるというわけです。ちなみに、FAXDMは自分で送信したわけではありません。そんなことをしていたら日が暮れるどころか途方に暮れてしまいます。FAX送信代行サービスというものがあります。私が利用したのはネットリアルです。

www.netreal.jp

送信したFAXの雰囲気はこんな感じです。これも記事のライティングに苦労しました。今になって思えば、問い合わせはメールか電話でしか来ないので返信欄は不要でした。ただし、FAX不要の返信欄は必要です。

f:id:fu-bo:20181020172901j:plain

 

長文になったので、この続き(成果)はまた後日書きます。